ゴキブログ一覧
2022 .12.28
アカズミゴキブリ
Periplaneta kijimuna
早いもので今年も残すところあとわずか.
本ブログの年内の更新は本日が最後になります.
今年は,東京都ペストコントロール協会の関係で久しぶりにたくさんのゴキブリを採集する事が出来ました.
その結果は来年3月に開催される都市有害生物管理学会第44回大会と,4月に開催される第75回日本衛生動物学会大会で発表しようと考えています.
大変興味深い結果が出ております.
さてゴキブリ三昧を締めくくる今年最後の話題はアカズミゴキブリ.
2021年に西表島で発見され新種記載されたゴキブリです.
今回我々は石垣島で採集し,やっと掲載されたのでご紹介します.
論文は日本衛生動物学会HPに掲載されています.
ご興味のある方はご覧になってください.
さて,ゴキブリといえば動きが素早いと言われます.
本種はまさにそれ.
異常に動きが素早い.
今までゴキブリは100種以上飼育してきましたが,文句なしの1番.
こんなに素早いのは初めてです.
よく,タランチュラの飼育難易度でインディアンオーナメンタルなどは動きが早く初心者には向かないと言われますが,本種はゴキブリ界のオーナメンタル.
危険な速さです(速さだけね).
しかし,形態は大型でゴキブリらしい形態をし綺麗な種です.
今後,飼育などに関してご紹介していきます.
来年もどうぞよろしくお願いします.
2022 .12.27
アオダイショウ可愛い
Elaphe climacophora lovely!
稀に見る汚さ.
これは当然掃除するのだが,この状態ではヘビもいろいろ付いていそうなので洗った.
そしたら咬まれた.
平然としているコヤツ.
まあ,私でもこんな汚い状態で放置されたら噛みつきたくなるだろう.
OK.
2022 .12.26
最強チャバネゴキブリ?
The Strongest German Cockroach?
様々な薬剤を使っても防除が上手くいかない系統が営業所から送られてきました.
見た目は普通のチャバネゴキブリですが,前胸背板の黒状紋が太く強そうにも見えます.
増やしてから殺虫剤の感受性試験を行います.
果たしてどこまで強いのか?
楽しみだ.
2022 .12.23
トビイロゴキブリの前胸背板
Periplaneta brunnea pronotum
寒いですね.
今日は一日外出していたのですが,痩せには寒さがきつ過ぎます.
さて,トビイロゴキブリ.
緒方ら(1990)のトビイロゴキブリの前胸背板については,「前胸背板の環状紋は,ワモンゴキブリと区別がつかないほどよく似ている」とある.
ワモンゴキブリ.
トビイロゴキブリ(広島系).
私が飼育している系統は広島で採集された系統で,前胸背板に黄紋(私には茶褐色紋が出るように見える)は出るが,紋の境界線がぼやけており見分けが付けやすいと思っていた.
最近,大阪系を入手したのだが,言われてみると結構違う.
こちらが大阪系.
個体差があるので全てがこのように鮮明ではないが,広島とは明らかに異なっている.
こうなると,他にも種子島や福岡,名古屋などがあるので見てみたいですね.
緒方一喜,田中生男,安富和男(1990)ゴキブリと駆除.197pp.財団法人日本環境衛生センター.川崎.
2022 .12.22
Pseudoglomeris magnificaの死骸
Dead Pseudoglomeris magnifica
少しずつ増えてきている気がする.
増えてくると死骸が目立つようになる.
で標本に出来そうな死骸を回収できた.
飼育していると,いつでもできると思い,標本で残っていない種がある.
学術的に貴重な種は当然残しているが,ペットローチは疎かになりがち.
ネットで情報を調べたら,「繁殖率はゴキブリの仲間としては非常に低く、1回の産卵で最大12ニンフ、妊娠期間は最長6カ月である」
とあった.
羽化のずれも相当あるようなので,そのタイミングを失敗するといなくなりそう.
年内に一度飼育環境を改めたいと思います.
2022 .12.21
新生Deropeltis paulinoi
New Deropeltis paulinoi
早くも成虫へ羽化が始まりました.
どうも,今までの個体より大きいように思います.
過去の飼育では,個体数が多く餌も切れていたことあったのでそれが原因かもしれませんが,
今回の個体群は少数から,さらに変な病気がないのも影響したかもしれません.
2022 .12.20
Thyrsocera spectabilis最後2匹
Last two Thyrsocera spectabilis
産卵は沢山してくれたのだが今のところ1個も孵化せず.
ついにこの2匹となってしましました.
大型で,黄色が明瞭に出る種は少ないと思います.
残念ですが,あまりにも孵化しないので諦めもつきます.
残っているのは雌雄ですが,雌も動きが緩慢なので近々標本にしたいと思います.
F2以降が孵化しなくなる対策を考えないと,この手の種類は先が見えないです.
キチャバネゴキブリや Archiblatta hoeveniiなどにも共通することだと思います.
本ブログが続いている間に,原因を見つけられればと考えています.
何か情報を持っている方いましたら内緒で教えてください.
2022 .12.19
Thorax porcellana初齢幼虫
Thorax porcellana first instar
Thyrsocera spectabilisと本種は同時期に入手して飼育を始めました.
両種とも,累代は難しそうだと思い本種は増えた時点で,F2以降増えない対策で2ケージ作りました.
T. spectabilisは残念な結果となりましたが,本種は予想をありがたい方に裏切ってくれ,順調に増えています.
その2ケージめが手ぜまになったので中プラケに移しました.
こんな感じで葉っぱについています.
あらかた移し終えた後,元の容器にチャタテにしては大きな虫体がいるのでよく見ると1齢幼虫らしき姿が.
本来は,親の翅下にいるのですが,引っ越しで落下したのでしょう.
コロモジラミによく似ています.
親がどれか分からないので,成虫が隠れている葉の側に落としておきました.
無事?中プラケに移し終え.
2022 .12.16
Princisia vanwaerebeki 床替え
Cleaning of the Princisia vanwaerebeki breeding container
半年床替え無しの状態.
あらためて,こんな糞まみれの状態で何世代も飼育できる動物って思いつかない.
密にすると体調崩す種もあるが,マダゴキ類はこのくらい密の方が幼虫も産まれ管理は楽である.
果たして当人たちはどう思っているかは推察する由もないが.
幼虫を保護する上で成虫が入れないサイズのシェルターはあった方が良さそう.
ケース交換は,虫体を手で持って移動.
脚の棘がチクチク刺さって痛いですが血が出るほどではない.
見た目変わらないですが,糞は無くなり水や餌は新しくなっています.
鳴かない,噛まない,匂わない,飛ばない,世話楽,そして大きく,大人しい.
こんなペットってそういないと思います.
2022 .12.15
イエシロアリ+キチャバネゴキブリケージ
Breeding container for Coptotermes formosanus and Symploce japonica
あまり動きのない風景.
オオタニワタリと自然発生したシダが色を添えている.
もう木をどけてもシロアリは出てこないので,ライフラインの給水塔を動かしてみた.
いた.
増え方が遅い?
本当の初期巣に戻って再スタートしたかのような静けさ.
しかし,兵蟻はしっかり巣を守っているし,今は冬なので春になるともう少し動きが出るかもしれない.
キチャバネもそう願いたい.
2022 .12.14
Polyphaga saussurei ダニ消えた
Mites that were parasitic on cockroaches have disappeared.
この水容器は大概死骸と白いダニにまみれているのだが,ここのところダニを1匹も見ない.
隈なく見ましたが,いない.
良いことなのだが,なぜだろう.
2022 .12.13
アオダイショウの潜水
Snake diving
いつも潜っていますが良く息が続くというか,やはり好きなんだろう.
2022 .12.12
再生トビイロゴキブリ
Peripraneta brunnea fully recovered
今年8月に卵鞘殺菌した幼虫はすくすく育っています.
死骸は1匹も無し.
でも,これが普通なんですよね.
これのF1がでたら,古い系統は整理して感染源をゼロにする予定です.
2022 .12.9
Thorax porcellanaの翅の下
Under the tegmina of the Thorax porcellana
左が♀,右が♂.
増えているうちに標本にしようと冷凍したのだが,雌の前翅に丸い模様が浮き上がった.
雌は全て.
裏を見るとドーナッツ状に色が濃くなっている.
拡大.
良く分からん.
ついでにかねてから疑問だった翅の下を観察.
ツルンとしており,分泌口らしきものはなし.
なーんだといった感じ.
ついでに雄.
誘引毛叢はなし.
確か,翅あげしてたような気がしたが,この件は保留.
ついでに肛上板.
肛下板.
これを見ると,Rhyparobia maderaeやハイイロゴキブリなどの肛下板によく似ており,ゴキブリ科のような卵生の種とは違うことが良くわかる.
2022 .12.8
アオダイショウの床替え
Cleaning of the Elaphe climacophora breeding container
ヘビ類の床替えは,水入れをひっくり返す,糞をするなどがタイミングなので,それらをあまりしないボールパイソンは多くて月1回あるかないか.
しかし,アオダイショウは食ったらする.で結構汚れるのでマメに掃除となる.
こんな感じで新聞と糞がくしゃくしゃになる.
多分ヘビも糞に触れるのが嫌なんだと思う.
掃除しろとこちらを見ているようだ.
ボールパイソンに比べて水分が多い.
鳥の糞のような感じ.
汚れたらすぐにきれいにする.
気持ちいいですね.
これなら首にも巻けます.
2022 .12.7
ワモンゴキブリの脚にカビ
Mold on American cockroach legs
脱皮不全により跗節が曲がってしまった単為生殖累代ワモンゴキブリ.
良くあることで,産卵には支障ないのでそのまま飼育していたのだが,カビ?がはえている.
拡大して見ると,ゴミが付いてそれにたまたま発生したわけではないようだ.
ゴミくらいならピンセットで剥がすのだが,これは少し違う.
よく考えればゴミならばゴキブリお得意の身繕いで綺麗になっているハズ.
跗節.
何やら重症に見える.
現状では処置の仕様がないので様子見ます.
2022 .12.6
立った糞
Vertical rat droppings
昨日から行われていた学会が今日無事終了しました.
関係者の皆様お疲れさまでした.
有意義な発表が多く,また,久しぶりの対面開催は良かったです.
最後にいろいろ話させていただいた皆様,今後もよろしくお願いします.
来年は神奈川県で開催です.
ゴキブリネタも多く,害虫に興味を持っている方はこれから入会して来年お会いしましょう.
さて,帰社してネズミの床敷きを交換していたのですが面白い物を発見.
一つだけおかしな方を向いた糞.
ネズミの糞は無数に見ていますがこんなのは記憶ない.
まあ,現象的には糞が縦方向から落下して,新聞紙のザラ面と糞の水分が接着剤の役を果たして吸着し釣り合っただけですが.
なんか不思議.
主はこちらのクマネズミです.
2022 .12.5
第38回日本ペストロジー学会埼玉大会
The 38th Annual Meeting of the Japanese Society of Pestology, Saitama
今日,明日と浦和市にある埼玉会館で開催されます.
今日は,2演題の発表をしてきました.
1つはトルキスタンゴキブリの分布拡大.
もう1つは,小笠原父島に生息するクマネズミの寄生虫に関してです.
久しぶりに対面形式での開催となり,久しくお会いしていない方々とお会いする事が出来ました.
また,懇親会も開催され充実した一日でした.
2022 .12.2
Lucihormetica verrucosa 床替え
Cleaning of the Lucihormetica verrucosa breeding container
よく考えると死骸もあまり出ず,脱皮殻もたまらない.
糞は腐敗や臭気が出ないのでマットに混ざり気にならない.
そんな訳で最近は半年に1回のペースになっている.
床材は,クヌギマット100%.
これを使っているのはヨロイモグラゴキブリとルリゴキブリ類,クチキゴキブリ類だけ.
他は,床材を敷いていてもヤシガラが主体.
移して完了.
早速水を飲みに来た幼虫.
匂いか何かでわかるのでしょうか.
2022 .12.1
ハエトリハンター
Cockroaches hunter of Jumping spider
床替え中にチャバネの初齢がテーブルに落下.
捕ろうと思ったらハエトリがいることに気が付いた.
ハエトリの後を歩くゴキブリ.
まだハエトリは気が付いていない?
これは良い瞬間が取れると思い,様子を見ていたら思惑通り捕まえてくれた.
あっという間の出来事だったので,決定的瞬間は捕れなかったがハエトリは頼りになります.